博士・ポスドクの『転職体験記』
業界未経験で生保会社のアクチュアリーに
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- 前職
- 有名大学で研究員(ポスト・ドクター)
- 現職
- ソニー生命保険株式会社 アクチュアリー
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- 東川 義夫 氏 / 27歳
- 有名私立大学 理工学部 博士課程修了
(在学中 日本アクチュアリー会 数学、生保数理、年金数理、損保数理 資格試験合格)
1.簡単な経歴の紹介
理工系の博士課程(専門は数学)を修了後,大学で研究員(いわゆるポスト・ドクター)の職に就いていました。職務内容としては,学術論文を投稿したり,所属研究室の学生のお世話をしたり,学科のネットワーク管理などを担当していました。ですから,私の場合は,一般的な意味での社会人経験というものがないまま転職活動を始めることになりました。
2.転職のきっかけ、動機、希望等
1.の経歴からすると,保険会社への転職活動をすることに違和感を持たれた方も多いかと思われますので,まずそこから説明させて頂きたいと思います。博士というと世間では研究職というイメージが強いと思います。しかしながら,最近では大学の助手などのポストの多くが任期制(3年程度) という形での採用になっており,その後常勤職に就ける可能性も決して高くはない厳しい状況が続いています。勿論,やりたいことを職業にするという喜びも大切ですが,この世界で生きていくことは経済的な不安定さとの戦いでもあります。そんな中,自分の専攻を活かし,経済的な安定性も満たせる職はないものかと探していたところ,アクチュアリーという職種を知ることになりました。これは,数理統計を駆使して保険商品の開発や保険会社の財務の健全性等の検証を行う高度な専門職です。アクチュアリーになるためには,理系の司法試験とも言われる難関試験にパスしなければならないのですが,①今まで携わってきた数学の仕事を活かせること,②保険会社の中にあって核になる職種であるため,やりがいのある仕事であること,③社会からの需要が高いこと,などの点に魅力を感じ,目指すことに決めました。
3.転職活動と内定までの経緯
転職活動を始めるにあたり,中途採用枠でアクチュアリー関係の募集を見て,幾つかの企業に個人的にアプローチしました。しかしながら,金融業界での実務経験がないことなどもあり,結果はおもわしくありませんでした。そんな時,(株)エリートネットワークさんのHPを拝見し,個人で活動するよりも専門のカウンセラーの方に相談したほうが良い結果が得られるのではと思い,まずは相談してみることにしました。
その予想は良い方に的中し,未経験でも募集を受け付けて頂ける企業を紹介して頂き,内定を頂くことができました。カウンセラーの方にも非常に親身になって相談に乗って頂き,数々の貴重なアドバイスを頂きました。本当にありがとうございます。
4.転職活動中の方へアドバイス
転職活動を始めるにあたり,独力で活動することもひとつの方法ですが,専門のカウンセラーの方に話を聞いて頂き,サポートを受けるというのも良い選択だと思います。なにしろ,その道のプロですから,一人で悩むよりは良い結果が得られる可能性も高いと思います。
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