博士・ポスドクの『転職体験記』
ポスドク、国立研究所の研究員からメーカーのデータサイエンティストへ
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- 前職
- 国立研究開発法人 研究所 特別研究員
- 現職
- 船舶総合電機メーカー 新規事業部門 データサイエンティスト
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- 柿井 俊平 氏 / 31歳
- 金沢大学 理学部 物理学科 卒
東京大学大学院 理学系研究科 物理学専攻 修士課程 修了
東京大学大学院 理学系研究科 物理学専攻 博士課程 単位取得満期退学
高等学校教諭専修免許(理科)
・はじめに
この度、株式会社エリートネットワーク様のサポートのおかげで、無事転職を決めることができました。この場を借りまして、転職カウンセラーの黒澤様、並びに関係者の皆様に御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
・ポスドク生活
私は博士論文を半年遅れて提出後、単位取得退学し、研究員として国公立の研究所で働き始めました。ですので、新卒の学生がやるような所謂『就職活動』というものをやったことがありませんでした。
ポスドク研究員を続けながら、論文審査に合格し博士を取得。また別の研究所に移ってポスドク生活を続けていました。主に担当していたことは物理実験の評価や解析などで、最後の方ではデバイスの設計といったことも担当しました。
「研究を仕事にできたら」という夢を持ちながら働き始めたのですが、博士論文審査が予想以上に長引いてしまったことで、自分の研究への適性というものに疑問を感じながらポスドク生活を送ってしまいました。
具体的に何か大きなきっかけがあったわけではないのですが、日に日に、学生時代の「お金を払って大学で研究すること」とポスドクとなってからの「研究を仕事としてこなすこと」のギャップを埋められなくなっているように感じました。
・転職へのきっかけ
日に日に、研究成果を上げ続けること、そしてポスドク(私の場合はプロジェクト雇いの単年契約職員)という不安定な立場で生活を続けることが「辛い」と感じてしまうようになりました。こんな状態では研究者として生きていくことは難しいと考え、契約が一旦終わる年度末を期に、職を変えるという決断をしました。
こう決めてからは、早々に転職エージェントサービスに何社か登録し、職務経歴書などを作る、という作業を淡々とこなしていったと思います。
・転職活動
上記のような非常にネガティブな状態から私の転職活動はスタートしました。そのため、転職カウンセラーの黒澤様との最初の電話面談でも「働くこと(研究すること)に疲れた。だが、生活のためには職を探さねばならない」と身も蓋も無いことを言ってしまった記憶があります。
そんな状態の私に「転職の90%はネガティブな理由からスタートするものですよ」と温かい言葉をかけてくださったことが非常に印象に残っています。書類作成や面接対策でも、私のネガティブな言葉を一つ一つ時間をかけて丁寧にポジティブな言葉へと転換し直すお手伝いをしていただきました。本当にお世話になりました。
転職活動は特に企業名や業種にこだわること無く応募していきました。研究がかなり専門性に特化していたため、一般企業で役に立ちそうな具体的なスキルが乏しかったことと、自分自身が企業をそんなに多く知らなかったため、特にこだわりはありませんでした。まずは積極的に面接に行ってみること、そして面接の中で事業会社での勤務経験が無い自分であっても、具体的にどんな仕事ができるのかを見極めていきました。
何より重視したのは働いている人でした。面接の段階での印象でしか判断できませんが、現場で働いている人の雰囲気等はこれから仕事を続けていく上で重要になると思いました。
・新しい会社での意気込み
黒澤様のお力添えもあり、2020年4月1日付けで都内のメーカーで新規部門のデータサイエンティストとして働くことが決まりました。企業での勤務の経験が無い自分を「戦力になる」と言ってくださった方々に深く感謝しております。
私の経歴でありながら、その評価を頂いたことに1日でも早く報いることができるよう、仕事に励みたいと思っております。
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